前回、村上春樹さんも『ゴリゴリ期』を通り抜けてこられたのだと書きました。
今回はどうしてそう確信したかを書いていきたいと思います。
私には5年間どうしても許せない人がいました。
→『絶対に許せないと思う人を許すには~試行錯誤の日々の始まり』
→『絶対に許せないと思う人を許すには~まずは結論からいってみよう』
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その人と何があったかを書くと長くなるので省きますが、心を少しずつきれいにすることで、徐々に許そうという気になっていきました。
ところが一年半くらい前に許した(またはそんな気持ちになっていた)のに、彼女が馬鹿なことをし始めたために、また私の心は硬化してしまったのです。
もう、どうすれば彼女を許せるのかわからなくなってしまいました。
そんな中でスマナサーラ長老が「怒りの心でする行為は何をやってもうまくいかない」ということを書いておられたのを読んだのです。
その時思ったのは自分は許せないことが起きたとき怒りの心でしか対処したことがなかったなということでした。
では怒りの心が無い状態で対処するとしたらどうすればいいのか?ということを考えると、やはり「慈しみの心で対応する」という答えになったのです。
それで今度は、私が許せないと思っている人がバレなければいいんだとズルい行いをしていることに対処するとしたらどうすればいいかを考えてみました。
例えば「そういうことはしない方がいいんじゃない?」と心から心配して忠告するとか・・・・・・。却下!!
理由:心から心配して言おうが逆恨みされるのが関の山だから
「うーん、困った、なかなかいいアイデアが浮かばない。」
彼女のずるい行いを見ていると怒りが湧いてくるのを止められないのに「怒りの心で何をやってもうまくいかないよ」とスマナサーラ長老はおっしゃっている。
そしてまた考えて、まずは彼女のことを慈しみの心をもって心配してあげることにしてから、対処を考えるのは後にするのはどうかということにしたのです。
すると心がものすごい拒否反応を示すのです。
「いやだ!いやだ!なんであんな奴のことなんか心配してやる必要があるんだ!やめろ!やめろ!やめろ」
自分の心を彼女から解放するには許すよりも、もっと心を広げる必要があると薄々解っていました。
だから慈しみの心をもって、心配してあげることが必要だったのです。
しかし心の抵抗は強力でした。
別に彼女に面と向かって「私、あなたのこと心から心配してしるよ」と言う訳ではないのです。
ただ、心の中で「心から彼女のことを心配します」と決意するだけのことなのです。
なのに心は強固に抵抗してくるのです。
私はものすごい激しい葛藤の中にいました。
しかし、私はもう彼女への怒りを抱いて生きることを止めたかったのです。
私はもう十分すぎるほど怒りを抱えて生きてきたのです。
だから「今度こそもう終わらせよう」そう決意しました。
「私は慈しみの心を持って彼女のことを心から心配してあげます!」
そう自分に宣言した途端、不思議なイメージが目の前に広がりました。
それは狭い部屋でした。
一方の壁にベッドがあり、反対側では暖炉で火が激しく燃えています。出口はありません。
「ここから脱出するには火の中に飛び込むしかないんだ」
そう確信した私は燃え盛る火の中に「えいっ」と飛び込んだのです。
(頭の中のイメージです)
そうして私は『ゴリゴリ期』から脱出することのできる鍵を手にいれることができたのでした。
「心の牢獄から脱出せよ!~世界の終りとハードボイルドワンダーランド2」に続きます
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