自由にならない心から自由になる
心は自由にならない
心とは本当に自分の意のままにならないものです。
ウキウキワクワクするならともかく、実際はイライラしたり、怒りがこみあげたり、急に悲しくなったりすることが多いと思います。

そして、やめようと思っても、ある程度時間がたたなければ、このような感情はおさまることはありません。
おさまるどころかもっとひどくなることもありますし、やっと静まったと思ったら、また感情が暴れだすこともあります。
やっと寝かしつけたと思った赤ちゃんが、次の瞬間に激泣きするような感じです。
自分の心で起こっていることにもかかわらず、あまりに自分の意のままにならなくて「もう勘弁して(泣)」と余計に辛くなってしまうことが多々あると思います( ノД`)
心は風のようなもの
自分の「心」をよくよく観察してみますと、「心」というのは実体がないということがわかります。
「心」とは「風」のようなものです。
「風」は建物内にいると、吹いているのかどうかわかりません。
どんなに強い風が吹いていたとしても、目に見えないので、風の音がしたり、草木が揺れている様子を見ないことには、風が吹いているかどうかは知ることはできないのです。
「心」もまた、自分の感覚を通してしか知ることはできません。
怒りや悲しみがあると、胸が熱くなったり、苦しくなったり、痛くなったりします。
そのような感覚をとおして、自分の感情が「今、怒っている」とか「悲しんでいる」状態であることを知ることができるのです。
思考・妄想がさらに感情を悪化させる
何かを見て、何かを聞いて、何かを思い出して、人は怒ったり悲しんだりします。
しかし、そのような感情がでてきたとき、そこでストップすればいいのですが、実は自分の思考・妄想がそうはさせてくれないのです。
よくよく観察してみますと、怒りや悲しみが起こると、体がものすごく苦しい状態になります。
そうすると、今自分がこのような状態になったことを自分の外側に要因を求めようとするのです。
「あいつのせいで、自分はこんなに苦しんでいる」
「なんで自分がこんな目にあわなくてはならないのか?」
本当は怒りや悲しみの感情というのは心の中で勝手に湧き上がっているにもかかわらず、こういう思考・妄想をすることで、さらに怒りが怒りを呼び、心の中が嵐のようになってりまうというような負のループに陥ってしまうのです。
みなさまもよ~く自分の心を観察してみてください。
何かを見た、聞いた、思い出した途端、負の感情が湧きあがり、それとほぼ同時に思考・妄想がスタートしていることに気づくはずです。
この思考・妄想が本当は自分をものすごく苦しめる犯人なのです。
ということは、思考・妄想をストップすれば、負の感情から起こる苦しみも最小限におさえることができるはずですよね?
しかし、実際やってみようとするとそれが非常に高難度な技であることに気づかれることでしょう。
(#゚Д゚) それができれば苦労せんわ~!
そのくらいのレベルです(^◇^;)
しかし、それでも思考・妄想をストップさせる努力を続けるべきなのです。
なぜなら、心の病とはこの思考・妄想で心が負のループに陥ることによっておこるからです。
心と体は連動していますから、心に重いストレスがかかると体も変調をきたします。
なので、怒りや悲しみなどの感情が湧きあがったら、極力思考・妄想をストップさせて、体がどのような状態になっているのかを観察するようにするのです。
怒りとはどのような体の反応が起きるものなのか
悲しみとは体がどのように感じているものなのか?
そのように、できるだけ自分の感情によって体がどのように反応しているのかを客観的に観察するようにするのです。
今、胸に痛みを感じている
今、胸に熱い感覚がある
今、体に寒さを感じている
このような感じで、できるだけ客観的に感情によってひきおこされる体の反応を観察するようにします。
観察している間も、さまざまな思考・妄想が頭をグルグルしはじめることでしょう。
それに気づいたら、また思考・妄想をストップして体の反応を観察するようにするのです。
ま~、やってみると予想以上に自分の思考・妄想というのはコントロールしにくいもんであるということがわかると思います(-ω-`*)
でも、どうかあきらめないでください。
なぜかというと、わたしたちはこの思考・妄想によって人生をがんじがらめにされているからなんです。
思考・妄想こそがわたしたちの人生をどんどん狂わせていっていると言って過言ではないのです。
観察することで「受け入れる」ことができるようになる
このように、思考・妄想と感情を切り離して、自分の心を観察するようにしていきますと、次第に自分の感情を冷静に受け入れることができるようになります。
「ここまできたら、とことん観察してやろうじゃん」
こういう気持ちになったらしめたもんです。
不思議なことに、こういう気持ちになると負の感情はスッと消えてしまい、反対にとても明るい気持ちに変わります。
嵐が去って、青空が広がる感じです。
これはどういうことかというと、おそらく負の感情というのは非常に苦しい感覚のために、どうしてもその感覚から逃げたいと思ってしまうのです。
しかし、この「逃げたい」という気持ちにうち勝って、自分の心の状態を冷静に観察するようにしていると、自分の感情を受け入れることができるようになるのです。
自分の感情を受け入れられないから苦しいのであって、受け入れることができたら楽になります。
「受け入れる」ことができればその業(カルマ)も終わる
もし、今、人生で辛い状況におちいっているとします。
その「辛い」という認識は心が判断しています。
そして業(カルマ)というのは、心で受け取るものなのです。
ですから「今の辛い状況」=「業(カルマ)」ということができます。
その「辛い」という感情を受け入れることができれば、そのままその業(カルマ)も受け入れることができたということになります。
業(カルマ)もまた受け入れることができれば消えます。
合言葉は「勇気」
人は自分の負の感情から逃げたいと思ってしまいます。
しかし、それが自分をさらに苦しめることになるのです。
ですから、怒りや悲しみなどの負の感情が起きたとき、勇気をもって自分の心に立ち向かってください。
簡単なことではないですが、価値あるものというのは安易には手に入らないものなのです。
苦しみながら、泣きながら、それでも自分の心を観察する努力をしていれば、ふいにその瞬間が訪れます。
受け入れた瞬間、心に自由が訪れます。
それは誰にも奪われない自由です。
それはそのまま自分の力となり、今後の自分の人生を変える原動力となってくれるのです。
みなさまのご健闘をお祈りします。
みなさまが幸せでありますように( ゚▽゚)/
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