風神・雷神
いろんな人がいるのはわかっているけれど
前回の【パワハラ撲滅への道のり~変える勇気、耐える勇気(Part1)】からの続きになります。
では、まずはわたしの部署が今までどういう状態であったかのご説明をいたしましょう。
うちの部署は女性が100名近くおりまして、それを7班にわけてそれぞれの班にリーダーがおり、班をまとめています。
今回のパワハラはこのリーダー達が問題だったのでした。
問題だったのは7名のリーダーのうち2名だったのですが、この二人についたあだ名が『風神』・『雷神』。
(注:つけたのはわたしではありません)
自分たちが言うことやることはすべて正しく完璧で、口を開けば下の者への不平不満・悪口。
自分の間違いや失敗は棚にあげて、他の人の失敗にはやたらと厳しい。
気分の浮き沈みが激しく、機嫌が悪ければ周りにあたりちらしたり、ふてくされたり。
ま、他にもいろいろあるのですが、あんまり書きすぎても悪口になってしまうので、これくらいにしておきましょう。
こういう人というのはどこにでもいるのでしょうが、そういう人が上に立つと、下の者はたまったものではありません。
そして不思議なことに、こういう人達ってお互いすごく仲良しなのですね。
彼女らをみていると「類友の法則」ってあるのだな~とつくづく感じたものでした。
そして、わたしたちのあいだで『風神』・『雷神』というあだなが浮上してきたとき、「あそこまでいったら【神】がふさわしい」とみんなで大爆笑してしまったのでした。
それに加えて、以前は悪魔のA子もリーダーをしておりましたし、理不尽の権化上司もおりましたので、雰囲気は今よりさらにひどかったのです。
まあ、そりゃ辞めていく人も多かったのでした。
そして、この度わたくし『風神』・『雷神』の鎮静化に成功したのでございますよ!
Oさんの話し
わたしが今回『風神』・『雷神』を鎮静化させようと決意したのには、Oさんという人の存在抜きには語れません。
Oさんは2年くらい前に途中入社してきた人だったのですが、結局『風神』・『雷神』に退職に追いこまれてしまったのです。
このOさんという人は、少し発達障害があるのかなと思えるところもあり仕事を覚えるのはかなり遅かったのですが、やる気はものすごくあったし、向上心もあり、どんなに『風神』・『雷神』につらくあたられても、仕事を休むこともなく一生懸命自分に与えられた仕事をこなしていました。
そんな彼女の姿にわたしたちはある種の感動すら覚えていました。
Oさんは『雷神』の班へ入れられたのですが、実は『雷神』の班に入れられた新入社員はみんな辞めていっているのです。
新人が育たない班だったのです。
にも関わらず、前の上司である理不尽権化上司は「(雷神は)よくやってくれるから」という理由で、よりによってOさんを『雷神』の班に入れたのでした。
そのときですね。
この理不尽権化上司のことを「こいつとは絶対に解りあえる日が来ることはないな」とわたくしが確信したのは。
いったい、なにをどう評価したら、新入社員の育たない状況にも関わらず「よくやってくれている」になるのか?
わたしにはこの理不尽権化上司の頭がどうかしているとしか思えませんでした。
一言で言いあらわすなら
馬鹿(ばか)
です。
さてOさんを任せられた『雷神』ですが、そもそも人を育てるという器を1ミリも持ちあわせていない人なので、新しい人に対してやたらと厳しい態度であたるのです。
彼女の中に「忍耐」とか「寛容」とか、そのような概念は存在していないようでした。
「できなくて当たり前」なのに「できて当たり前」と考えるので、新人のすることなすこと全てが気にくわない。
Oさんに対しても仕事を覚えるのが遅いことに対して「どうやったら覚えてくれるだろう」とは考えず「できない人間をみるとイライラする」という考えなので、Oさんの言うことやすることに、いちいち腹を立てるのでした。
『雷神』は自分でもできないような作業の正確性をOさんに求め、Oさんができないと「できない」レッテルを貼って理不尽権化上司に報告し、その報告をうけて上司はOさんのやれる仕事をどんどん減らして、単純な作業しかできないようにしていったのです。
そのやり方があまりに狡猾で陰湿なので、わたしたちは腹を立てるとともに、Oさんが気の毒で仕方なかったのでした。
さらにOさんが気の毒だったのは、新入社員の子が入って、その子も『雷神』の班に入れられのですが、Oさん以上に仕事を覚えるのが遅かったのです。
しかし、その子は再度教育してくれる人をつけてもらい、仕事を最初から教えてもらえることになったのでした。
※ちなみに、ここでも新入社員、しかも仕事の覚えの悪い子を『雷神』の班に入れるという愚をおかす理不尽権化上司の無能さをおわかりになっていただけるのではないでしょうか。
なぜ、二人にこのような差をつけるのか、わたしたちには理解できませんでした。
新入社員の子を再教育するなら、同じやりかたでOさんも再教育してあげればいいじゃないですか!
しかもOさんはどんなにつらい目にあっても仕事を休むことはなかったのに、新入社員の子は、教育の人に少し注意をうけただけで次の日休んでしまうような子でした。
どちらが会社にとって有用かと比べたら、断然Oさんのほうが有用な人だったのです。
しかし、Oさんへの会社からの冷たい仕打ちに対して、わたしたちができることと言えば「こんな風にやってみたら?」とアドバイスをするくらいしかありませんでした。
ところがわたしたちの願いもむなしく、最終的にOさんはほぼすべての仕事をとりあげられ、掃除などの雑作業しかさせてもらえない状況に追いやられていったのでした。
そんなとき、やっと理不尽権化上司の後任で今の上司が配属されてきたので、とりあえず「Oさんの今の状態はいじめであるから改善してほしい」と訴えたのでした。
しかし、今の上司はまだ仕事も理不尽権化上司から引きつぎをうけているような状態だったので、なんとかしてあげたいと思っても何もしてあげれないようでした。
そして、ついに去年の年末にOさんが簡単なミスをしたのを最後に、Oさんは解雇されてしまったのでした。
わたしたちは他の場所で仕事をしていたのでそのことを知らず、Oさんが解雇されたということを聞いたのはかなり経ってからのことでした。
わたしたちはそのことを聞いてものすごく驚き、またものすごく悲しくなりました。
あんなにがんばっていたOさんを解雇するなんて・・・。
ただ、Oさんが解雇を不服として裁判に訴えたとしても、会社は「自分たちはOさんのために時間を割いてこのようなことをしてきた」という証拠をいろいろ出してきたと思うので、勝つのはむずかしかったと思います。
またOさんにとっても、うちの会社で働くよりは、違う会社で働いたほうが幸せだろうとも思います。
とはいえOさんが解雇された後、あんまり悲しくて落ち込む日々が続きました。
※そしてそのせいか年末から年始にかけて電化製品がどんどん壊れていったのでした。
関連記事:
そのときわたしは決意したのです。
こんな理不尽な仕打ちを二度と起こさせないようにしようと。
人のがんばりを評価することなく、くだらないもののように扱っていいわけないのです。
あんたらはそんなに偉い人間なのか?
この言葉を胸に、わたしは『風神』・『雷神』と闘うことを決意したのでした。
パワハラ撲滅への道のり~変える勇気、耐える勇気(Part3)に続きます( ゚▽゚)/