刺された後もやっぱり激痛
スズメバチの毒はやっぱり強い
【絶対絶命の大ピンチ!~スズメバチに取り囲まれたら(パート2)】から続きます。
さて、アナフラキシーショックの危機を回避したので、すぐに下山することにしたのですが、なにしろ刺されたところが猛烈に痛い。
刺されたところを見てみると、刺されたところがはっきりわかるほどの穴があいていました。
そりゃ痛いはずだわ( ≧Д≦ )
激しい痛みが襲ってくる中、「痛み」・「痛み」、「激痛」・「激痛」とサティをいれながら、なんとか下山することができたのでした。
※「サティ」: 体の感覚や心の状態に【気づく】こと、【念】、【マインドフルネス】
帰宅してから、ネットでいろいろ調べてみると、大きさから推測するのに、わたしを刺したのは【ヒメスズメバチ】か【モンスズメバチ】であろうと予測をつけて対処法も調べたのですが、刺されてすぐにやらないと意味がないようでした。

それで、その日は日曜日で病院は閉まっているし(救急病院以外)、最悪のアナフラキシーショックはまぬがれたことだし、かゆみ止めを塗って様子をみようと思ったのですが、それがまずかった( ≧Д≦ )
腕がパンパンにはれる
次の日になると二か所刺された右腕はパンパンにはれあがっていました。
そしておそってくる猛烈なかゆみ。
「とりあえず、仕事終わったら皮膚科に行こう」とのんきに思いながら、職場にいき仕事をはじめたのですが、指がどうもよく動かない。
見ると、腕がはれすぎて血流が悪くなったのか、爪が紫色になっていました。
とはいえ、「もうこの状態になったら病院へ行っても薬を処方してもらうくらいしかないから、仕事終わってから病院へ行ったらいいや~」とそのまま仕事を続行していました。
(今思えば、のんき者すぎるにもほどがある)
すると、それを見た同僚が仰天し、上司に報告したため「すぐに帰って病院へ行け」と会社を追い帰されてしまったので、仕方なくそのまま病院へ行ったのでした。
とりあえず薬をもらう
行きつけの皮膚科に行って、薬を何種類か処方してもらったのですが、そのときに【アドレナリン携帯自己注射キット(エピペン)】を処方してもらえないかと聞いてみました。
『エピペン』とはアナフラキシーショックがあらわれたときに使用し、医師の治療をうけるまでの間、症状の進行を一時的に緩和してショックをふせぐための補助治療剤(アドレナリン自己注射)のことです。

すると先生(女医さん)は「まあね~、森林関係の仕事をしている人なんかは持っていてもいいだろうけど、一般の人がもっていても、結局つかわないまま腐るのがオチよ」とあっさり言われたのでした。
「へえ~、そうなんですか、じゃあ、いいです」
そんなものかと納得し、ついでにアナフラキシーショックについても聞いてみると
先生いわく
「ハチに刺された人の2~3%の人がアナフラキシーショックを起こすんだけど、ポンタ丸さんは今回3か所も刺されたらから次に刺されたら注意が必要ね~」
じゃあ、エピペン処方してくれたほうがいいんじゃない(^◇^;)?
さらに
「まあ、アナフラキシーショック起こしたら、だんだん意識がなくなって、わけがわからないまま死んじゃうから、そんなに苦しくないみたいよ。
死に方としては悪くない死に方(^^)v」
と言われたので
「そんなに苦しくないなら、まあいっか~( ゚▽゚)/」
と納得し帰宅したのでした。
とはいえ
まったく~、商売っ気のない女医さんだよ。
うちの犬も全然平気だった
ちなみに、うちの犬も心配だったので様子をみに実家に帰ると、かゆがる様子もなくケロリとして「わ~い!お散歩?お散歩に連れて行ってくれるの~?」と大喜びするので、痛みとかゆみでパンパンになった腕をかばいながら散歩へ連れて行くことになったのでした(ToT)
スズメバチへの対処法
さて、これからの季節どんなところでスズメバチに遭遇するかわかりません。
いきなりスズメバチに遭遇してもあわてないようにしましょう。
私の場合、あんまりあわてはしませんでしたが、スズメバチへの基礎知識がまったくなかったため、対応が全然できませんでした。
その反省もこめて、スズメバチへの対処法を書いておきます。
服装の注意点
1) 山へ行くとき(もしくは近くに巣があるとき)は黒い服は危険
記事中でも書いていますように、スズメバチはこの季節黒いものに敏感に反応します。
ですので、できるだけ白っぽい服装を心がけましょう。
ちなみに服の上から刺されたところと、皮膚をじかに刺されたところでは、じかに刺されたところのほうが重症化しました。
ですので、服装は長袖、長ズボンにして、手袋を着用をしておいたほうがいいでしょう。
2) 頭や目も黒いから隠す
帽子をかぶって、頭や目を守るようにします。
首にもタオルなどを巻いておいたほうがいいでしょう。
※頭や首を刺されると、重傷化するらしいです。
3) 香りのきつい香水や柔軟剤は山では危険
においが強いとハチを引き寄せてしまいます。
野山での余計なおしゃれは危険です。
スズメバチに遭遇した時の注意点
1) スズメバチが近くを飛んでいたら
とりあえず立ち止まって動かないようにします。
様子をみて、ゆっくりその場から離れます。
50mくらいは離れたほうがいいようです。
2) スズメバチに取り囲まれたら
私のようにスズメバチに取り囲まれたら、ぜったいにスズメバチを刺激してはいけません。
大声をあげたり、手を振り回したりというのはぜったいにしないことです。
まずは、じっと動かないようにして様子を見ながら、ゆっくりを姿勢を低くして、這うようにしてその場から離れるようにします。
わたしは黒っぽい服を着ていたにもかかわらず、じっとしているあいだはハチも警戒はしていましたが、襲ってはきませんでした。
何もしなければ、相手もむやみに襲いかかってはきません。
様子をみながら、ゆっくり動いて、ハチを刺激しないように心がけましょう
刺されてしまったときの注意点
1) 毒をしぼり出す
わたしのように刺されたままで、薬を塗ってもほぼ効果はありません。
まずは刺されたところをつまんで毒をしぼり出します。
ポイズンリムバーをもっていると、毒を効果的にしぼり出すことができます。
※絶対に口で吸いだしてはいけません。
傷口が化膿する恐れや、虫歯があるとそこから毒が体にまわる恐れがあります。
2) 水で洗い流す
傷口を水で洗い流します。
無ければ、お茶なんかで代用します。
3) 虫刺されの薬を塗る
市販の虫刺されの薬でいいので、患部に塗っておきましょう。
4) できるだけ早く病院へ行く
私のように、のんきに次の日に病院へ行くのではなく、すぐに病院へいって処置をしてもらいましょう。
そのほうが安心ですし、治りも早いです。
私の場合、かゆみがおさまるのに3か月近くかかりました。
5) アナフラキシーショックに備える
ハチに刺されたとき怖いのがアナフラキシーショックです。
1回目に刺されても特に命に危険はありませんが、2回目以降は体に抗体ができ、その抗体によって過剰なアレルギー反応が引き起こされることが稀にあります。
それがアナフラキシーショックです。
ハチに刺された人が2回目以降刺されたときに2~3%の人がアナフラキシーショックを起こすそうです。
アナフラキシーショックは30分以内に、アドレナリンを投与できるかどうかで命拾いできるかどうかが決まると言われています。
山のなかでアナフラキシーショックを起こしたらほぼ確実に命をおとすといっていいでしょう。
ですのでハチに刺されて心配な方はアレルギー体質かどうかを病院で調べてもらい、先述した「エピペン」を処方してもらっておくと安心です。
もしそのような準備もしていなくて、アナフラキシーショックが起こる可能性があるなら、私がしたように【慈悲の瞑想】をして迫りくる死に備えましょう。
心がこの世に未練たらたらで、パニックになりながら死ぬのと、穏やかな慈しみの心で死ぬのとでは、死後にいく世界に、まさしく天と地ほどの違いがあります(と仏教では教えています)。
死というのは、いつなんどき襲ってくるかわからない、それが人生です。
常に死と隣り合わせで生きているということを私たちは忘れがちです。
色々と注意することも重要ですが、いつ来るかわからない死に対処できるような心構えをもっておけば、いざという落ち着いて対処できます。
仏教というのは生きている間も冷静な心を育ててくれますが、死ぬ時も大丈夫なような冷静な心を育ててくれます。
死に対して冷静な心で対峙できるよう、日ごろから心を育てていきましょう。
エピペンを処方してもらわなかった私の場合
病院でエピペンを処方してもらわないまま、あいかわらず犬と山にでかけていますが、犬があれ以来、ハチに対して非常におそれるようになったため、ハチの羽音がするとすぐにわたしのところへ飛んでくるので、わたしもハチに対処できて非常に助かっています。
まあ、私にとっても犬にとってもよい経験でございました( ゚▽゚)/アハハ~
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